武器について
太極拳
(1)太極剣
太極拳の単剣套路である。別名を三才剣と言う。套路は上節と下節に分かれており、一人で演練する場合は上節・下節の順に通して行う。
二人で向かい合い、甲は上節・下節の順で行い乙が下節・上節の順で行うと、そのまま対練になる。
形意拳
(1)純陽剣
形意拳の単剣套路で形意剣とも呼ぶ。孫家拳の武器(兵器)の中では最も複雑な套路である。
(2)雪片刀
形意拳の単刀套路である。動作を雪がヒラヒラ舞う様子になぞらえて雪片刀と呼ぶ。雪片とは雪のひとひら(欠片)の事である。
(3)双鈎
名の通り二本の鈎(鉤)を両手で操作する形意拳の武器の套路。特に長兵器(槍、棍など)に力を発揮する。十二形拳の鼉形拳の動きが基になっている。
八卦拳
(1) 八卦剣
八卦拳の単剣であり、八卦の各卦に相当する八本の技がある。八卦拳と同様、定歩、活歩、変剣の三種の稽古段階がある。
長い決まった套路は無く、表演は変剣をアドリブで組み合わせて套路とするため、毎回違ったものになる。
(2) 八卦剣対練(孫剣雲老師創編)
二人で向かい合って行う単剣の套路である。套路は上節と下節に分かれており、甲は上節・下節の順で行い、乙が下節・上節の順で行うと、そのまま対練になる。
武当剣で有名な李景林将軍は孫禄堂の親しい友人であり、かつて二人はお互いの子供を交換教授した。八卦剣対練の一部に武当剣の技が取り入れられている。